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トレーニング 法律

パーソナルトレーナーが知っておくべき法的リスク

​パーソナルトレーニングの現場では、時として「顧客満足」という名のもとに、法的なグレーゾーン、あるいは完全にアウトな領域に踏み込んでしまっているケースが見受けられます。

​しかし、プロとして現場に立つ以上、「知らなかった」では済まされない法的リスクがそこに存在することを忘れてはなりません。

多くの現場で軽視されがちな「規約と法律」の重要性について自戒を込めて整理したいと思います。

​1. パーソナルトレーナーによるマッサージやその類似行為

​まず、私たちが厳格に認識すべきは、日本において「マッサージ」を業として行えるのはあん摩マッサージ指圧師のみであるという点です。

『接骨院で100円でマッサージしてもらった。』なんて話もよく聞きます。

誤解されがちですが、実は柔道整復師や鍼灸師(実際は鍼灸師の方はあん摩マッサージ指圧師の資格を同時に保有していることが多いかもしれません)であっても、法的には「マッサージ」を業とすることはできません。

​現場の歪み

実際は、規約で「医療類似行為の禁止」を謳いながら、現場ではパーソナルトレーナーがマッサージを行う行為を黙認する運用が多く見受けられます。

実はこの事は明確な法令(あはき法)への抵触を招きます。

​「マッサージ」という言葉を安易に使い、その法的な重みを無視することは、トレーニング指導という自分の専門領域に対する「自信のなさ」の表れと捉えられても過言ではありません。

本来、私たちの武器は運動指導であるはずです。コンディショニングと称して言葉の定義を曖昧にし、マッサージ行為というダークサイドへ落ちる前に指導者としての専門性を磨きクライアントへ適切なトレーニング指導を行うことこそが、自分とお客様を守る唯一の道です。

なお、20年にわたり「違法マッサージ撲滅委員会」の会長として活動してきましたが、残念ながら業界の現状はほとんど変わらず、まったくお役に立てなかったようです。

このたび、その責任を取り、会長職を辞任する運びとなりました。

​2. 損害賠償保険が「適用外」になるリスク

​最も恐ろしいのは、事故が発生した際の補償です。多くの賠償責任保険には「法令違反」や「規約外の業務」に対する免責事項があります。

​・無資格マッサージで怪我をさせた
・​規約で禁止されている行為を独断で行った

​これらのケースでは、保険会社から支払いを拒絶されるリスクが極めて高いのです。数百万、時には一千万円を超える賠償責任を、会社ではなくトレーナー個人が直接背負うことになりかねません。

この様な事態は、お客様は勿論、自分自身のためにもなりません。

​3. 持ち込み器具と「PL法」の壁

​時に、より良いエクササイズを紹介したいという思いからなのか、規約で禁止されているにもかかわらず、施設に置いていないトレーニング器具を持ち込み、指導しているパーソナルトレーナーを見受けます。

実はこれも法に抵触するリスクを孕んでいます。

通常、器具の欠陥による事故はPL法(製造物責任法)で守られますが、規約を破って持ち込まれた器具の場合、メーカー側は「不適切な管理」を主張し、責任を回避します。

もし、施設に無断で持ち込んだトレーニング器具が原因となって事故が発生した場合、その責任は極めて重く、「その器具を選定し、使用させたトレーナーの重過失」と判断される可能性があります。

この場合、施設側の管理責任とは切り離して、トレーナー個人が民事上の損害賠償責任を負うリスクが高く、状況によっては刑事責任に発展する可能性も否定できません。

​真のプロフェッショナルとは

​本当にお客様の安全と、自身のキャリアの両方を大切に考えるのであれば、法的リテラシーを身につけることは必須条件です。

・法的に許容される範囲での「ストレッチ」や「運動指導」を徹底的に磨く
・専門外の領域については、速やかに適切な専門家へつなぐ
・不要な法的リスクを避けるため、指導先の規約を遵守する

このような潔い線引きこそが、結果としてお客様を守り、同時に自分自身の未来とキャリアを守ることにつながるのではないでしょうか。

 

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