アマチュア、プロに関わらずトレーニングを指導することを生業としていますが、口が裂けても私がトレーニングの指導をしたから競技成績が良くなったなんてことは言い難いです。
なぜならば、パフォーマンスを構成する要素は沢山あり、トレーニングの効果だけを取り上げて、成績が良くなったなんていうのは、笑止千万なのです。
パフォーマンスを構成する要素は簡単に分けると、
自身の行動によりコントロールできる『内的要因』と
自身ではコントロールできないそれ以外の要因の『外的要因』に分けられます。
内的要因、外的要因の中にはどのようなものがあるのか代表的なものを例にあげます。
内的要因
体力、身体組成
・競技スキルを発揮するための体力(パワー、筋力、柔軟性、心肺持久力)
・競技やポジションに適した身体組成
スキル
・言わずもがな競技に求められるスキル
体調
・疾病、障害、疲労、睡眠など
栄養状態
・身体を作るためや回復するために適切な栄養が摂取、競技に求められるエネルギーの補給
・運動能力に影響する可能性のあるサプリメントの「エルゴジェニックエイド」の摂取
心理的要因
・緊張、ストレス、プレッシャー、最後までやり尽くす精神力など
外的要因
環境
・天候、気温、湿度、風速など
フィールドの状態やコース設定
・例えば、テニスであれば、コートの種類(グラスコート、ハードコート、クレーコ―ト)であったり、マラソンの様な屋外競技であれば、各大会で違うコース設定(整地、不整地、勾配)など
道具
・シューズ、バット、ラケット、クラブ、水着、ロードバイクなど
戦術•戦略
チームスポーツであれば、一人で実施するわけではないので、チームとしての戦術や戦略も関わってきます。
個人スポーツでも相手に対してどういった戦略で臨むかで変わります。
運
トーナメントの組み合わせ、対戦相手など
まとめ
上記した以外にも、パフォーマンスを構成する要素は数多くあります。
だから、ウエイトトレーニングの効果一つだけをとって「パフォーマンスがこんなに良くなりました!」なんて、私は口が裂けても言えません。
上記したような様々な要因を考慮して、選手が日々、並々ならぬ努力を重ねた結果がより良いパフォーマンスに結び付くのであり、その為には、トレーニング指導者以外にも監督・コーチ、医師、栄養士、アスレティックトレーナー、家族・友人など数多くの人が関わっていることを忘れてはなりません。
これら多くの方とそれぞれの立場は違えど、お互いを尊重しあい、対等な姿勢で対話しながら選手の力になりたいものです。
合同会社ORDINARIO業務執行社員/CSCS*D/NSCA-CPT/NSCAジャパンレベルⅡ認定/スポーツ医学検定1級/座右の銘「普通」/ Team 「ULTRUN」/トライアスロンチーム「アイアンノビス」マネージャー/日本トライアスロン連合公認審判員(第3種)
現在は池袋、氷川台にて一般の方を主にパーソナルトレーナーとして活動しています。マラソン、トレイルランニング、トライアスロン愛好家。フルマラソンサブ4達成、ウルトラマラソン100km完走、IRONMANミドル完走。現在、IRONMAN完走を目指し日々精進中。